これは風俗店に限らず、普通の買い物なんかでも同じことなのだが、店舗というモノの全てに疑問符が付けられるようになった。例えば家電製品などを購入する場合。数年前まではヨド…とかビッグ…などの大型量産店に行くのが最も低価格でお目当ての商品を手に入れる方法であった。
しかし現在ではネットの通信販売の価格が低下し、少しでも安く購入するにはアマ…とか楽…を利用する方が得策になったのである。例えばパソコン等を新調する場合など、それなりに実物を見たいという気持ちはある。しかし、こういう商品ほどネット販売の方が値下げ率がよい。そこで量販店をショールーム代わりに下見してネット通販を利用するというセコいやり方が、実は一番の得策だったりするワケである。
実際、店舗という形態を維持するには、それなりの人件費や設備などが必要であり、それらを考えるとそうそう値下げできないという問題があるのだ。
さらに重たいモノを持ち帰る必要もなく、家でノンビリしているうちに商品が届き、決算方法もいろいろあって便利、と通販の利点はかなりあったりするのだ。
このままで行くと店舗という存在自体、近い将来に価値が怪しくなってくる気がする。品薄状況の人気ゲーム機種とか、たまたま余った在庫処分をセールなどしない限り、その生き残り手段は厳しくなってしまうだろう。
風俗店はいち早く、この状況に入っていた。デリバリーヘルスが発足した当初、すぐに取材に行ったものの、俺などはこのような風俗店が成立するのか?と実に疑問であった。確かに当初は悪戦苦闘した業者も多かったが、ここへ来てなかなか安定した感じがある。お店によってはホテルへの出張しか受け付けないところもあるが、1人暮らしの男性が自室に風俗嬢を呼ぶというスタイルもけっこう多い。実は、こういうお客さんがデリヘルを支えているといっても間違いじゃない。
問題を抱えているとすれば家族と同居のヒトや既婚者には向かない方式であることだ。これは通常の通販でも家族にナイショでの買い物などは、ちょっと躊躇してしまうケースと同様だといえるのではないだろうか?店舗という形態の命綱はひょっとすると、このナイショの買い物という点が残るのかもしれない。
風俗で遊ぶということは明らかにナイショであるべき行為である。ソープランドや老舗のファッションヘルス。さらにはピンサロなど店舗型風俗店が未だ健在なのは例え常連客であっても、その店舗に通いつめていることはナイショであり、プレイルームで行われたプレイは密室の中でナイショの遊びとして処理されるべき行為だからだ。
デリバリー風俗の業者がホテルへの出張を打ち出しても、消費者側からするとホテルに出向こうが店舗の風俗店に出向こうが、料金と在籍女性の質次第という選択肢になるのである。もう1つの強みがあるとすると、一つのレクリエーションとして風俗遊びを考えた場合、自室へのデリバリーよりも店舗に行くというスタイルが面白いのかもしれない。これはむしろ女性的な感覚かもしれないが、買い物(ショッピング)をレクリエーションとして捉える視点にも近い感覚なのだ。実際、オレなんかにしてもデジタル製品などを見て歩くのはけっこう好きなのでイメージは近い。
とはいえ通販の便利さ。お手軽さもちゃんと認めている。デリバリー風俗を頭ごなしにケナしている訳ではない。なにせ現在は家族と同居の身ゆえプライベートで自室にデリヘルを呼ぶワケにいかない事情があるが、もし1人で仕事場でも賃貸で確保する環境が許されれば、デリヘルのお世話になる可能性の方が遥かに高い。