昔に比べると風俗の仕事だけをやって生活している風俗嬢の割合が減っているように思える…というようなコトは、このコーナーで前にも触れた。けっこうお堅い仕事をしながらもアルバイトとして風俗もやっておくというスタンスの女のコが増えているのである。
これを分析すると1人の風俗嬢が稼げる金額が低下しているという。なんとも暗い話題に発展してしまうのだが、そうとばかりもいえない。女性は本能的に自分の肉体及び、その魅力が年齢を加えると共に衰えてゆくことを知っている。よしんば太いお客さんを捕まえ、さらにリピーターを増やした人気風俗嬢であっても、そのような全盛期を何年間続けられるか?は、はなはだ疑問である。
例えば10年ぐらい前のAVギャルやフードルブームの頃の風俗嬢は、その終結点を意識せずに突っ走っているような意識があった。特に風俗の場合、業界全体がお祭り状態にあったことも関係している。あの時期はお店に出勤していさえすれば、なんとかなってしまうような勢いがあったのである。
あの時期に大量生産された風俗嬢が、
ある種の末路を辿っているのは、むしろこの近年になって見受けられるようになった。オレのように風俗ライター兼カメラマンという特殊な職業にいるから、何名かの末路を知ることがあっても、一般的なOLさんなんかが知人に元風俗嬢がいることは奇特なケースだと思うべきだろうが、あながち可能性がゼロであるとは言い切れない。風俗嬢が自分の友達を自分のお店に誘うというパターンは多いのだ。
また同じお店で知り合った風俗嬢同士が仲良しになり、他店舗へ一緒に移籍してしまうというパターンも見られる。単純に目先を変えてみるという行為なのだろうが、むしろ彼女たちは風俗業界全体を冷静に観察し、ある種の解答を出しているともいえる。
先日、都内近郊地方の某デリヘル店舗に都内でも有数の高級ソープから移籍した女性を取材した。単純に「家の近くがよかった」「若い女のコが何人も入ってきて指名が減った」というのが理由のようだが、どうもソープランドのスケジュールだと他の仕事ができないというのが大きな理由のようである。
男性読者にとっては「なまじOLなどよりも風俗嬢の方が高収入なのでは?」と思うかもしれないが、彼女の「毎年、若いコが増えますからねぇ」という一言に加齢による肉体的な魅力の低下を彼女なりに自己分析した結果ではないか?と思えた。さらには、どうも風俗をバイトにして他の仕事もしようとしている。これは今のうちに本業を見につけておきたいという防衛本能であろう。
本業というのは本当の自分の居場所のような地である。以前ならば、それが風俗店であっても全く問題はなかったのだが、そうもいかないことを彼女たちは知ってしまった。インターネットの普及なども理由の一つにはあるのかもしれないが、それだけではないとオレは思う。何年か後に風俗業界にしがみ付いて生きてゆくのを今の風俗嬢は避けようとしているのではないか?と思う。
また、風俗嬢という職業は女性としてはけっこうムリの必要な仕事なのではないだろうか?とも思う。「今は、とりあえずムリをしてでも貯金しときましょうか」というような意識を感じることがある。これはこれでいささか寂しいが、やめることを前提にした場合、持続させるための力とは別方向のパワーが生まれることもある。一概に悪しき気質と決め付けるのも早計であろう。